『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字〈上〉』



『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字〈上〉』(山田真哉光文社新書/700円)を読み終える。日常生活における数字の使い方を、わかりやすい例を基に解説した本である。数字に「他の意味を持たせる」3つの技法((1)決めつけ (2)常識破り (3)ざっくり)、ビジネスで使える数字の見せ方((1)言い換え (2)割り算 (3)単位変換)など、書いてあることはすぐにでも活用できそうでひじょうにありがたい。個人的におもしろかったのは、数字に「他の意味を持たせる」3つの技法の、「決めつけ」の例。『若者はなぜ3年で辞めるのか?』というタイトルは、同書の担当編集者によると、数字が入っていれば読者が深読みをしてくれるので、「タイトルに数字を入れられれば、なんでもよかった」とのこと。当初、著者の城繁幸は、「若者が3年で辞める根拠となる統計はない」ことからそのタイトルに難色を示したとか(P.53)。

『食い逃げされてもバイトは雇うな
禁じられた数字〈上〉』