『ねにもつタイプ』



『ねにもつタイプ』(岸本佐知子筑摩書房/1500円)を読み終える。翻訳家である著者が書いた、基本的にはエッセイ集である。「基本的には」というのは、一部に本当だかどうかわからない幻想的雰囲気の短編が含まれていることによる。
品よく書かれた、ややピントのずれた感のあるくだらない内容の文章というスタイルが楽しくて、ニヤニヤニマニマしながら一気に読んでしまった。
ちなみに彼女が訳した本ではスティーヴン・ミルハウザーの『エドウィン・マルハウス』を読んでいる(おもしろかった)。

『ねにもつタイプ』