『阿修羅ガール』



阿修羅ガール』(舞城王太郎/新潮社/1400円)を読み終える。 第16回三島由紀夫賞受賞作である。主人公はちょっぴりヤンチャな女子高生・アイコ。トラブルに巻き込まれてしまった彼女の、あっちへこっちへの暴走の物語である。
この作品でも、舞城王太郎のスピード感ある文章は炸裂。女子高生のマシンガントークというスタイルを用いて、“現実世界”や、ネット(2ちゃんがモチーフか?)・心の中といった“現実世界でないもの”への関わりを描いている。まさに舞城王太郎が純文学書いたらこうなるだろうという作品で、おもしろく読むことができた。
個人的には、ジェイ・マキナニーの『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』を思い出しましたね、なんとなく。

『阿修羅ガール』