『ウォルター少年と、夏の休日』



『ウォルター少年と、夏の休日』を観る。主人公は、母親の企みで、大金持ちだという噂のある2人の大伯父に預けられた14歳の少年・ウォルター。若い頃、フランスの外人部隊に所属するなど様々な冒険を繰り広げてきた老人たちと、いい加減な母親に振り回されてきた少年との交流が描かれている。
隠退生活に入っているものの、今なお剛直さを残している老人たちの姿はひじょうに男前。時折インサートされる若い頃の荒唐無稽な冒険譚により、キャラクターとしての魅力が、観るものに、そしてウォルターに伝わっていく。
ゆかいなエピソードが積み重なっていくことで、老人たちと少年がそれぞれお互いを必要と思うようになっていく様子に、心の奥が次第に温かくなっていった。
地味な作品だが、ひじょうにいい作品だった。おすすめ。

『ウォルター少年と、夏の休日』