『占星術殺人事件』



占星術殺人事件』(島田荘司講談社文庫/714円)を読み終える。島田荘司のデビュー作で、探偵・御手洗潔が初登場する作品。過去の未解決事件を、残された文献と新しく発見された資料を元に解き明かしていくというストーリーである。
未解決事件は、“6人の処女から肉体各部をとり、星座に合わせて新しい人体を合成する”という計画を書いた遺書を残し、画家が密室で殺されるというのが発端のもの。続いて画家の後妻の連れ子が殺され、その後、画家の計画通りに6人の娘たちがバラバラ死体にされていってしまう。
古い作品ではあるものの、ミステリとしての完成度の高さ、ユニークなキャラクター造型でひじょうに読みごたえがあり楽しめた。

『占星術殺人事件』