『ガラテイア2.2』



『ガラテイア2.2』(リチャード・パワーズみすず書房/3200円)を読み終える。作者を彷佛させる“リチャード・パワーズ”という主人公が、「人工知能は文学を解釈し、理解しうるか」という実験を行なっていくという小説である。主人公が人工知能に文学を教えるアプローチを軸に、主人公の過去の恋愛、現在の恋愛が並行して物語られる。
作中では人工知能研究やニューラル・ネットワークの専門用語、文学研究の専門用語など難解なことばがてんこもりで、読み通すのはかなりたいへんだったが、ひじょうに感動的な作品だった。

『ガラテイア2.2』