2001-04-19 『闘将伝 小説立見鑑三郎』 本/感想 『闘将伝 小説立見鑑三郎』(中村彰彦/双葉社/1748円)を読み終える。幕末時、桑名藩雷人隊の隊長として戌辰戦争を戦った立見鑑三郎を描いた物語である。作者は『鬼官兵衛烈風録』『その名は町野主水』など、戌辰戦争を東軍として戦った人間を多く小説の題材としている。 立見は戌辰の敗戦で一度は賊軍として扱われたものの、その後、陸軍に属し、西南戦争、日清戦争、日露戦争を戦い抜き、陸軍大将にまで昇りつめている。たとえ負けたとしても、卑屈になることなく、矜持を保ちつつ生きていくことの大切さを感じさせられる作品だった。 『闘将伝 小説立見鑑三郎』