『煙か土か食い物』



煙か土か食い物』(舞城王太郎講談社/1000円)を読み終える。舞城王太郎のデビュー作で、第19回メフィスト賞を受賞した作品である。連続主婦殴打生き埋め事件で母親を意識不明の重体にされた主人公が、事件の犯人を探していくというのが大筋のストーリー。この作品の魅力は暴走する文体で、粗削りな感じが主人公の焦燥や葛藤にひじょうにフィットし、一気に読まされる。ひじょうにおもしろい作品だった。

『煙か土か食い物』