『感染』



『感染』(仙川環/小学館/1400円)を読み終える。臓器移植をテーマにしたメディカルサスペンス小説である。夫と前妻の子供の誘拐事件に巻き込まれた主人公が、夫の不審な行動を調べるうちに、その背後に隠されたより大きな事件に近づいていくというのが大まかなストーリー。医学の現場という生と死の近い場所において、倫理はどうあるべきかを考えさせられる作品だった。

『感染』