『刑事の誇り』



『刑事の誇り』(マイクル・Z・リュ−イン/ハヤカワ文庫/720円)を読み終える。マイクル・Z・リュ−インのパウダー警部補ものである。パウダーの毒舌っぷりなど、生き生きとした会話が魅力的なハードボイルド小説である。いくつもの事件が並行して発生し、それに忙殺される警察の姿と、それに加え息子の問題行動に悩まされるパウダーの姿が描かれている。
車椅子の刑事・キャロリー、コンピュータを扱うのに秀れた秘書・アグネスなど、脇を固めるキャラクターもひとクセもふたクセもあり、ストーリーにスパイスをきかせるとともに重要な役割も果たさせている。
それらキャラクターに物語に引き込まれ、ひじょうに楽しく読むことができた。

『刑事の誇り』