amazonの在庫が切れるのは、必ずしもamazonのせいばかりではない


eコマースサイト(以下ECサイト)としての存在感が大きいからか、amazonが在庫を切らすとひじょうに目立ちますね(amazonでアフィリエートを行なっている方も多いからでしょうか)。どうしてECサイトが商品を切らすのか、私が販売業者のスタッフとしてECサイトに関わった経験を基に、ご説明したいと思います。
業種により流通形態は違うと思いますが、私が関わった商品の流れはこんな感じ。
販売元倉庫→卸売業者倉庫→ECサイト倉庫→お客様
ECサイトは一般に予約状況を基に卸売業者に商品を注文、卸売業者は他の小売店の注文数も合わせ販売元に商品を注文します。
販売元は各卸売業者の注文データを基に、商品の生産数を決定します。
もちろん売り逃しはどこも避けたいはずなので、ECサイトも卸売業者に注文をする際には在庫分も含めて注文するはずですし、卸売業者も小売店から集まった注文数にプラスアルファして販売元に注文するはずですし、販売元も注文数プラスアルファで生産しますので、本来であれば発売日に商品がリアル店の店頭に並びECからお客様に配送され、想定されていたお客様に行き渡った後は、それぞれの在庫の範囲内で商品の販売が継続されるはずです。
やたらと「はず」が多いですが、実は生産数を決定するのが難しいんですよ。商品生産担当者は様々なデータを基に生産数を決めるのですが、例えば昨今の急激な消費マインドの落ち込みなど、外的状況はいろいろ変化しますからね。過剰在庫・不良在庫はリスクにつながるので、商品を必要とするであろう人に行き渡らせつつ、在庫数を適正にするために商品生産担当者は頭を悩ませるわけです。
で、ここからが本題ですが、ECにしろ卸売業者にしろ販売元にしろ、それぞれの在庫数は発売前の予約・注文情報を基にした、発売時タイミングでの適正数です。なので発売後にマスコミやアルファブロガーに取り上げられて、急激に注文数が増加したりすると、EC在庫切れ→卸売業者在庫切れ→販売元在庫切れという流れになるわけです。ここで特殊な仕様の商品だったりすると、再生産にも時間がかかったり、再生産ができなかったりします。
というわけで、アフィリエートをなさっている方は、ぜひ発売前・予約開始タイミングから告知をしていただきたく、またお客様も欲しい商品は早めに予約をしていただくと、在庫切れという状況は減らせるのではないかと思います。また特に万引きリスクが大きく、リアル店が在庫を押さえる傾向にある高額商品などはECサイトの売上比率が高いので、ECサイトで購入を検討されているお客様は、ぜひ早めに予約をしていただきつつ、できるだけ予約キャンセルをなさらないよう平にお願いする次第です。