『大学ラグビー激闘史 1989年度』



DVD『大学ラグビー激闘史 1989年度』(NSDS -11705)を観る。NHKが中継・放送したラグビーの試合映像の中から、残存している1987年度以降の映像素材を年度別に構成したDVDで、 1987年度、1988年度、1990年度、1991年度に続いて5枚目の鑑賞である。1989年度は、クローズアップ収録されているのが、大学選手権決勝の早稲田vs.日本体育大戦。インタビューされているのは清宮克幸。早稲田が勝った試合が収録されているので、このDVDをトリに持ってきたのである(笑)。ちなみにこの年の対抗戦の早稲田vs.日体大戦は、後半20分くらいまで早稲田が24対9とリードしていたものの、日体大に24対25と大逆転負け。年間ハイライトには、日体大による自陣からのカウンターの逆転トライが収録されている(しかも清宮のインタビューの時にまで)。
クローズアップ収録されている大学選手権決勝・早稲田vs.日体大戦は、TV観戦したはずなのですがまったく記憶に残っておらず、新鮮な気持ちでの鑑賞。好天だったので超満員かと思ったのだが、ゴール裏には空席が散見され、それがちょっと意外だった。
この試合、早稲田がペナルティゴールで先制した後、WTB郷田がドリブルで走り切ってトライ、続いてスクラムサイドをSH堀越が突いてトライ、展開して WTB郷田が独走トライ、日体大ゴール前での日体ボールのラインアウトをLO後藤がキャッチしそのまま走り切ってトライ。早稲田が一気に点差を付けていく。その後、日体大SO薬師寺が1トライを返し、前半は23対6で折り返し。WTB郷田の独走トライは、ぐんと加速するような走りがよかった。
後半は開始してすぐ、日体大SO薬師寺のキックパスがうまくつながり、日体大が先制トライ。早稲田は2本ペナルティゴールを決めたものの、再び日体大にトライを奪われる。しかしその後、早稲田は日体大のディフェンスラインの裏に深く蹴り込み、キック処理した相手プレイヤーへのWTB吉村のナイスタックルでターンオーバー、HO森島からWTB郷田と渡りトライ。続けて連続攻撃からFL打矢がトライ。日体大による早稲田のディフェンスライン裏へのキックを No.8清宮がキャッチし、そのまま走り切ってトライ。結果、後半を22対8、計45対14で早稲田が勝利した。
3トライをあげたWTB郷田をはじめ、見事なゲームメイクを見せたSO前田など、BK陣の攻撃は見事。FWの運動量も印象的で、中でも清宮主将は随所でいい仕事をしていた。特にゲームを締めくくったトライは、ボールがうまく清宮へとはねる、彼の引きの強さを感じさせるものだった(笑)。
この試合、最初から最後まで早稲田のいい所が全面に出ており、観ていて本当に楽しかった。おすすめ。

『大学ラグビー激闘史
1989年度』