『大学ラグビー激闘史 1990年度』



DVD『大学ラグビー激闘史 1990年度』(NSDS-11706)を観る。NHKが中継・放送したラグビーの試合映像の中から、残存している1987年度以降の映像素材を年度別に構成したDVDで、1987年度、1988年度に続いて3枚目の鑑賞である。時系列順に1989年度に行かなかったのは、1989年度は早稲田が大学日本一になった年度だから。おいしいものは後に取っておく性分なのである(笑)。
1990年度は、クローズアップ収録されているのが、大学選手権決勝の早稲田vs.明治戦。インタビューされているのは吉田義人。この年の対抗戦の早明戦では、早稲田がドラマチックな同点劇を演じたのだが、年間ハイライトには、同点へとつながる後半ロスタイムの今泉の爆走トライが動き出しからトライシーンまで収録されている。
クローズアップ収録されている大学選手権決勝・早稲田vs.明治戦は、観客の多さが印象的。1988年度の大東文化大vs.明治戦ではゴール裏に空席が見られたので、この時期の早明の集客力をあらためて実感させられる。
久々に見たこの試合、すごく緊迫感ある内容だった。明治FWの出足の早さと、タテへのアタックは迫力満点。しかし早稲田もディフェンスが奮闘し、なかなかトライを奪わせない。前半は早稲田がトライ1、明治がペナルティゴール2の4対6で折り返す。前半唯一のトライである早稲田の増保(やせてる!!(笑))のトライは、オープンへのキックをうまく拾い上げ、そのまま走りきってのもの。早稲田もPGのチャンスは何度かあったのだが、この試合では、守屋のキックが当たってなかったんですね……。
後半、開始早々に明治にトライを奪われて点差を拡げられるが、明治のゴール前のミスを突いて、早稲田は13対12と逆転。しかし27分、明治WTB吉田(強い!!)の独走トライで13対16と明治が逆転。そのままノーサイドとなり、明治が大学日本一になった。
早稲田にとってはひじょうに惜しい試合だった。しかし負けはしたものの、見応えのある内容ですごくおもしろかった。加えて高橋監督の後ろにいるのは奥島孝康だろうかとか、今泉のPGの「1・2・3・4・5」のコールはいいなあとか、増保はやせてるなあとか、元木は一年生とは思えない顔つきしてるよなあとか、いろいろ楽しみながら鑑賞できた。

『大学ラグビー激闘史 1990年度』