『知と熱 日本ラグビーの変革者・大西鐵之祐』



『知と熱 日本ラグビーの変革者・大西鐵之祐』(藤島大文藝春秋/1857円)を読み終える。早稲田大学ラグビー部ならびにラグビー日本代表の監督を務めた大西鐵之祐の伝記である。強い相手に対してどう戦っていくか(早稲田にとっては明治大学、日本代表にとっては他の強豪国)、知恵を振り絞り、そして情熱を込めてチームを率いた大西の姿が、大西のことばや関係者の談話などから描かれている。
モチーフとなっているのはラグビーなのだが、それだけにはとどまらず、物事を突き詰めていくとその先には思想が生まれ、その思想が人間をより高めていくのだということが大西の生き方を通して強く伝わってくる。熱くそして感動的な伝記であった。

『知と熱 日本ラグビーの変革者・大西鐵之祐』