『ガラパゴスの箱舟』



ガラパゴスの箱舟』(カート・ヴォネガット/ハヤカワ文庫/602円)を読み終える。世界の終末を逃れた人々が、ガラパゴス諸島の小島サンタ・ロサリア島に漂着し、新たなる進化を遂げる物語。人間の愚かしさと、その行き着く先が、たっぷりの皮肉とそこはかとないユーモアで描かれている。
後書きに「〜前略〜 いや、ヴォネガットは以前と同様にすばらしく、いつにもましてすばらしく、そしていまなお、まさしくカート・ヴォネガットだ」というトーマス・M・ディッシュの書評が引用されているが、まさにそのとおりといった出来の小説である。

『ガラパゴスの箱舟』