『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』



『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』(ホルヘ・ルイス・ボルヘスアドルフォ・ビオイ=カサーレス岩波書店/1800円)を読み終える。ボルヘス、ビオイ=カサーレスが共作した推理短編集で、刑務所に収監されているイシドロ・パロディを探偵役にした一種のアームチェアディテクティブものある。約60年前の作品だけにスタイルにはさすがに古さを感じるが、キャラクターの饒舌っぷりにかなり楽しませてもらった。アルゼンチンの人って、あんなシャベリタランティーノな人ばかりなんだろうかと思わされるほど、登場人物がさんざんっぱらしゃべり倒すのである。それぞれのキャラクターが個性的でおもしろかった。

『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』