『アイアン・ジャイアント』



アイアン・ジャイアント』をビデオで観る。宇宙から飛来した巨大ロボットと少年との交流を描いた物語である。舞台となるのは1960年代のアメリカの田舎町。舞台設定のせいか、クラシックな絵柄・クラシックなストーリーで懐かしさが喚起させられる。ただクラシカルな雰囲気の中にも現代的な部分は垣間見られ、単なる懐古調の作品ではなく、現代の作品になっている。巨大ロボットのデザインのレトロさと、メカニズム(ギミックなど)のモダンさにそれが端的に表われている。
ともあれ、主人公の少年がロボットを自由自在に操っているのを観るだけで、少年期にロボットアニメを観て、ロボットを操縦するのに憧れた大人は楽しめるだろう。その上、ちょっとしたスウィートさ、ちょっとしたあたたかさも加わり、観た後に「ええ話や」(大阪弁で感情こめて)と、自然にことばがもれてしまう作品だった。

『アイアン・ジャイアント』