面接で「最近、自分ってすごいと思ったことはなんですか?」と聞いてみた。

先日、新卒者対象の入社面接があり面接官をやったのですが、はてなダイアリーのエントリーにあった、面接で「じゃあ、最近"俺ってスゲー"と思ったことは?」と聞かれたというのが印象に残っていたので、何人かにこの質問を投げかけてみました。

コンサルの面接で「74冊読みました」と言ったら「それは何がすごいの?」と返された
http://d.hatena.ne.jp/Hash/20090109/1231501051


「本を74冊読みました」と答えた人がいたら、高い評価を付けようと思っていたんですけどね(笑)。……そう答えるということは元ネタを知っているということだし、知っていてこの回答をかぶせてくるセンスは好きです。
ともあれ、上記質問に対する学生さんたちの回答からは、あらかじめ推敲されたエントリーシートからは伺えない、それぞれの素顔の一端が感じられました。ぶっちゃけ二十歳そこそこの学生さんたちから、本当にすごい回答が戻ってくるなんて期待していないので、立て板に水ではなくても、きちんと考え、筋道立った誠実な回答をしてもらえればそれでいいんですよね。ピックアップしたネタとその話し方から、その人が学生生活を通じて積み上げてきたものが垣間見えたというのが、この質問をしたことの成果でした。
他社の方、他の面接官がどう考えているかはわかんないですが、私自身は面接に来た学生さんたちと「いい会話」をしたいなと思っています。エントリーシートから会話のフックになるものを拾って、それを基に話をふくらませ、会話のキャッチボールを通じてその人がどんな人であるかを探っていくわけです。というわけでネタには全力で釣られにいきますし、多少の脚色にもあえて乗るようにしています。それによって、話し手が上手に自分自身を出してくれればいいなあと。以下には同意。

「あと、一緒に働く人とは、価値観...というと安っぽいけど、何を面白いと思うかが一致してないとだめだと思うから」
http://d.hatena.ne.jp/Hash/20090207/1234027544


面接官もあら探しをするのが目的ではないんで、例えば初めて参加したコミュニティのオフで、隣の席の初対面の人とお話をするくらいの感覚で話をしてみてもいいかもしれないですね。自分のトークにどれだけ面接官が食いついてくるか、腕試しくらいの気持ちで面接に臨んでみてください。自分が過ごしてきた学生生活に何か確固としたものがあれば、縁のあるところに行き着くと思いますよ。

ごく限られた結論:
面接官はすごい回答を期待しているわけではない。…… 過剰に緊張をすることはないです。
エントリーシートには、フックになるようなネタを仕込んでいただけると助かります(例えば趣味で「旅行」と書くんだったら「青春18切符を使った鉄道旅行」みたいに)。

おまけ:
実際の面接に臨む前に、身近な大人(教授でもご両親でも)に模擬面接をしてもらってもいいかもしれませんね。重視すべきネタ、そうでないネタのアドバイスをもらうといいと思いますよ。