『たそがれ清兵衛』



たそがれ清兵衛』を観る。藤沢周平の短編小説『たそがれ清兵衛』『祝い人助八』『竹光始末』をベースにした時代ものの映画である。舞台は藤沢作品でおなじみ、海坂藩(庄内藩がモデルらしい)。そこに生きる下級武士・井口清兵衛を主人公に、貧しいながらも自分なりの日常をおくる下級武士の生活と、そこに起きる事件が描かれている。全体を通じて、藤沢周平の小説に感じる静謐さと、出羽の冷涼とした空気が感じられ、派手さはないが、観終わった後、背筋のぴんと伸びる作品だった。おすすめ。

『たそがれ清兵衛』